任天堂は10月30日に、2018年3月期 第2四半期決算を発表しました。その中で、2018年3月期の通期業績予想の大幅な修正が行われています。売上高は9,600億円(前回発表予想より2,100億円増、対前年比96.3%増)、営業利益は1,200億円(同550億円増、308.7%増)、経常利益は1,250億円(同650億円増、148.2%増)、純利益は850億円(同400億円増、17.1%減)となっています。修正の理由については、1ユーロ115円から125円に為替の前提レートを変更したことと、2018年3月期第2四半期連結累計期間の販売実績及びその後の状況を踏まえた結果とされています。Nintendo Switchについては、10月には『スーパーマリオ オデッセイ』が国内外で発売されたほか、12月には『ゼノブレイド2』、その後も『マリオ+ラビッツ キングダムバトル』などの作品のほか、ソフトメーカーのタイトルも含め、有力タイトルが発売を予定されています。Switch本体の普及台数は、発売日から2017年9月30日までの累計で763万台(国内195万台)、うち第2四半期連結での売り上げが489万台です。今回の資料によると、連結会計年度の販売台数予想は1,400万台とされており、この10月から2018年3月31日までに900万台以上を売り上げる見込みのようです。ニンテンドー3DSシリーズについては、この第2四半期連結の期間では新たに発売されたNewニンテンドー2DS LLが売上を牽引し、計286万台。今後は同機種の新色や特別仕様版の販売を予定しているとのことです。また、国内外で11月には『ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン』も発売予定。サードパーティでは『妖怪ウォッチバスターズ2』なども発売を予定されています。そういった人気タイトルの影響も考慮してか、連結会計年度の販売台数予想は600万台とされています。スマートデバイスビジネスでは、『どうぶつの森 ポケットキャンプ』が11月下旬に配信予定。オーストラリアでは既に先行配信されているようです。こうしてみると、通期業績予想の大幅な上方修正の裏に見えるのは、やはりSwitchの売り上げの影響でしょう。第2四半期のNintendo Switchプラットフォームの売り上げ(ハード、ソフト、アクセサリ等含む)は2,457億円です。仮に予想通りSwitch本体が通期で1,400万台売り上げ、ソフトやアクセサリ等も同ペースで売上が伸びるとしたならば、Nintendo Switchプラットフォームだけで7,000億円近くは売り上げることになるでしょう。勝負となるのはやはり年末商戦でしょうから、Switch本体の品薄が解消されていくのか、本体購入の決定打となりうるような新作の発表があるのかなど、注目が集まります。
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