Valveは、ゲーム配信プラットフォーム「Steam」において、過激な性的描写による成人向けタイトルの、ドイツからのページ閲覧・購入を不能とする措置を導入しました。
これは、海外掲示板Redditなどでユーザーが報告したもの。措置の詳しい背景については明らかにされていませんが、ドイツではレーティングされていないような成人向けコンテンツへのアクセスに対し、厳格な年齢認証が要求されており、その関係ではないかとされています。なお、『サイバーパンク2077』など通常のレーティング範囲内の、一般的な成人向けタイトルは措置の対象外です。
Steamでは参入パブリッシャー・デベロッパーの敷居を大幅に下げた「Steamダイレクト」開始以降、過激な性的描写による成人向けタイトルを、児童に見えるキャラクターが関連しない限りでは(ただし、「児童」の判断基準は明確ではない)幅広く認めるようになっていました。が、過激な性的描写による成人向けタイトルの閲覧地域規制はこれが初めてではなく、以前より、同様のコンテンツが、実態はともかく法的には違法である中国などでは閲覧できないよう設定が行われています。
そのため、Steamにおける成人向けタイトルでは、一般向けのレーティングへと収まるよう表現内容を調整、もしくは大胆な削減を行った本体に、有償ないし無償の「パッチ」を追加することで本来のゲーム内容を提供するタイトルが一般的。その背景には、不明瞭なValveの配信基準をクリアする意図だけでなく、こういった閲覧規制を(特に、主要マーケットとなりえる中国ユーザーに向けて)回避するための意味合いも含まれています。
いずれにせよ、今後さらに対象地域が拡大されるかについては不透明です。