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欧州理事会が採択した新たな規制法により、携帯ゲーム機を含むあらゆるバッテリーを有するデバイスで、ユーザーによる交換が可能なバッテリーの搭載が義務付けられます。
ユーザーの容易な交換を条件に2027年以降の製品に適用
現地時間7月10日に採択された本規制は、携帯型バッテリーのライフサイクル全体において持続可能な循環型経済を達成することを目的としたもので、その一環としてエンドユーザーの修理権が含まれています。これにより、広く普及するニンテンドースイッチを始め、最近シェアを広げつつあるSteamDeckなどのポータブルPCを含む携帯型ゲーム機も、規制の対象となると考えられます。
海外ゲームメディアのoverkillによるEU関係者への取材では、実際に「ゲーム用ハンドヘルドのバッテリーはバッテリーおよび廃棄バッテリー規制の対象である」とのコメントを得ています。但し、本規制の施行には4年の移行期間が設けられ、適用されるのは2027年以降に流通する製品のため、変化がみられるのは次世代製品となるのが実際のところと言えそうです。
規制の詳細では無償での交換に応じる場合を除き、専用の工具を使用することなく交換作業が行える場合にのみエンドユーザーが容易に取り外せる条件を満たすものとし、そのための説明書と安全性情報を含める必要があると述べています。
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これからの4年間で製品の在り様はどのように変化していくか
特殊な方法を使わずともバッテリーの交換が可能となるのはユーザーとしてはとてもありがたいことですが、ハードウェアメーカー側からの反発も予想される本規制。欧州での規制が日本の製品にも影響を与えるかどうかは未知数ですが、これからの4年間で製品の在り様がどのように変化していくのか注目が集まります。