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イギリスのゲーム業界団体UKIEは、ルートボックス(いわゆるガチャ)に関する11の業界原則を発表しました。
確率開示や返金の容易化を含む11項目を制定
英国ではかねてより、ルートボックス商法に対して政府から何らかの対策を行うことを要求されていましたが、今回の発表はこの要求に対しての業界団体による対応とみられ、業界原則は政府内の文化・メディア・スポーツ省 (DCMS)協力のもと策定されたことを明かしています。制定された原則は以下の通りです。
技術的制御を導入する
技術的制御への認識と理解を促進する
ゲーム業界における年齢確認に関する専門家委員会を結成する
購入前にルートボックスの存在を明らかにする
確率を明確に開示する
わかりやすい方法でルートボックスをデザインして提示する
VGRF(政府によるゲーム研究規範)の制定をサポートする
ルートボックスから取得したアイテムの不正売買に対する取り組みを継続する
消費者に寄り添った返金ポリシーを遵守する
すべてのプレーヤーを対象とする高度な保護
英国政府およびその他の関係者と協力して、これらの原則の有効性を測る
本原則の制定に際し、UKIEの共同CEO、ダニエル・ウッド氏は「業界がルートボックスにどのように取り組むかについての共通原則を公表することは英国初であり、今後の明確な方向性を示すものとなる」とコメントしました。
また、英国政府クリエイティブ産業大臣のジョン・ウィッティングデール氏は「ルートボックスによる危害から子供と大人を守るために、ビデオゲーム業界のさらなる取り組みが必要となることは明らかです。新しい原則は、プレイヤーが責任を持って安全にビデオゲームを楽しめる環境作りの大きな一歩でしょう。私はゲーム企業実際の対応に期待し、その進捗状況を注意深く見守っていきます。」と今後の展望を述べています。
日本でも関連する国会質問が行われるなど国際的に注目の話題
オーストラリアやオランダでも議論が高まるガチャ、ルートボックスに対する規制。日本でも国会質問が行われたことがあるなど、関係のない話とは言えません。今回の原則発表に対し各企業がどのような対応を取るかで、今後の展開も変化していきそうです。