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ビデオゲームパブリッシャーに対し、販売したゲームをプレイ可能な状態に保つことを義務付けさせる運動「Stop Killing Games」の請願について、イギリス政府が回答したことをGamesIndustry.bizをはじめとした海外メディアが報じています。
サービス終了後もプレイ可能な状態を目指す
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「Stop Killing Games」は、約9年サービスが続いていたオープンワールドレースシム『ザ クルー(The Crew)』がサーバーの停止に伴いプレイ不可能になったことを発端にRoss Scott氏が始めた運動です。同氏はサポートが終了してもゲームがプレイ可能な状態に保たれることを法律で義務付けるために、イギリス、カナダ、オーストラリアに請願を提出しました。EUに向けても提出を予定しています。
請願に対してイギリスの文化・メディア・スポーツ省は、イギリスの法律にはソフトウェア会社やプロバイダーに対して古いバージョンのサポートを強制する要件はなく、ユーザー数が減少しているビデオゲームにおいて、古いサーバーを維持するための高いランニングコストに基づき、企業が商業的判断を下す場合があるかもしれないという旨を回答しました。
また、ビデオゲームの販売元は既存の消費者法を遵守しなければならないことも記載。サポート終了したにもかかわらず、特定のシステムで無期限にプレイ可能であると消費者が信じさせられていた場合は、不公正な取引行為からの消費者の保護に関する規則に則って、プレイすることが技術的に可能な状態(オフラインでプレイ可能など)を要求できるという旨を回答しています。
サービス終了後もゲームを残そうとする動向は様々なタイトルで散見され、3月には『ノックアウトシティ』開発者がライブサービスゲームのオフライン版の必要性を訴えていました。法律での義務付けを目指している「Stop Killing Games」について、今後の動向にも注目が高まります。