まず「BioWare QA - Partners in Development (Embed Model)」というセッションでは、BioWareが取り組んでいる「エンベデッドQA」について説明されました。名前自体は馴染みのないものでしたが、そこで説明されているQAの方法論はいわゆる「アジャイルテスティング」と同様のものです。つまり、開発の初期段階からQAスタッフがプロジェクトに参加して品質テストを行なっていくという方法論です。
次に「Automation in the Technically Challenging World of Game Development」と題されたQAの自動化のパネルディスカッションが説明されました。このパネルは非常に注目度が高く、中規模の部屋が満員になるほどの盛況ぶりだったそうです。しかしながら、実際の内容は技術的な内容に触れることは少なく、概ねアジャイルテスティングやエンベデッドQAに関するものであったそうです。
さらに「How to Sell Your QA Services on a Free-to-Play Project」では、F2PのゲームにおけるQAの役割が議論されました。従来のQAでは、製品が出来た後に品質テストを行なってきましたが、早い段階からゲームをリリースして、ユーザーの反応を見ながら運用していくF2P型のゲームでは、QAの役割はより幅広いものになるそうです。
また昨今、大流行しているF2Pのオンラインゲーム『League of Legends』の開発者であるRiot Gamesは「It's Raining New Content: Successful Rapid Test Iterations」というタイトルで、迅速な開発サイクルにQAを組み込む方法が紹介されました。この内容も基本的にはアジャイルに関するものであり、開発の中にいかにQAスタッフを取り入れるかが説明されました。