また注目点として、昨年までの「ダウンロード部門」がGDCAでなくなったことと、ゲームデザイン部門で『Hearthstone』が受賞したことがあげられるでしょう。本作はMMORPGの『World of Warcraft』と世界観を同じくするデジタル・トレーディングカードゲームで、ビジネスモデルはF2Pとなっています。
GDCAのゲームデザイン部門でF2Pタイトルが受賞したのは今年が初めてで(昨年はパッケージゲームの『The Last Of Us』が受賞)、欧米の開発者の意識の中でもパッケージとデジタル流通の区別が消失し、F2Pがメインストリームに出てきたことが伺えます。このように今年のアワードは変わりゆく業界の象徴的なイベントになったといえそうです。
《小野憲史》