登壇者は、オートデスク株式会社の渡辺揮之氏。同社が提供する「SHOTGUN」は、進捗管理をはじめとしたさまざまな情報をクラウドで一元管理できるプロジェクト管理ツールです。SNSのように気軽に情報を共有・蓄積でき、プロジェクトのステータスや進捗管理に特化したスプレッドシートのような機能を備えています。元々は映像やCG、アニメ制作の現場で愛用されてきましたが、近年はモバイル、コンソールを問わず、ゲーム開発プロジェクトの管理ツールとしての導入も増えてきているとのことです。
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その一例として、ミクシィとセガゲームスでの導入例が紹介されました。ゲーム開発のためのアートアセットやキャラクター制作の進捗をスプレッドシートで管理していたところ、更新の担当者が休んだり、他の仕事で手を離せなくなったりすると更新が遅れてしまう"作業の属人化"が発生してしまったり、それによってヒューマンエラーが増加してしまったとのこと。
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また、職種ごとにシートを個別に用意したものの、シート間の情報の整合性を保つ作業が新たに発生するなどの問題にも悩まされていたといいます。「SHOTGUN」は、ログインした個々人がその都度最新情報を更新していくスタイルなので、属人化が解消されたとのことです。また、データベース構造を備えており常に単一のソースを参照するので、役職や職種ごとに異なるプロジェクト管理ページを用意しても、すべてのページで常に最新情報を共有できるという強みもあります。
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レビューと修正を繰り返して画像が頻繁に更新されるような場合でも、添付された画像にパスのリンクを付加できるのも大きな魅力。検索性の向上で必要なデータをすぐに閲覧・確認できるようになれば、それまでは5分かかっていた作業が数十秒で済むようになるかもしれない。そして、浮いた時間を積み重ねることで、業務をさらに効率化するための時間が生まれると渡辺氏は言葉をつなげました。
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◆日本語へのローカライズが完了し、より使いやすく
最近サポートされた最新機能に関しても紹介されました。まずひとつは、グラフ機能の強化。円グラフや折れ線グラフの機能が実装されたことで、プロジェクトの分析結果なども「SHOTGUN」に集約することが可能になりました。待望のローカライズも完了し、日本語で使用できるようになりとっつきやすさも向上。APIによるカスタマイズ性の高さもセールスポイントで、新着コメントの通知を任意のメールアドレスのみならず、Slackに飛ばすこともできるようになるとのことです。
そして最後は「SHOTGUN」の苦手とする分野にも言及されました。「SHOTGUNを導入すればゲーム開発のプロジェクト管理がすべてまかなえるかというと、そうではありません。プログラマーがソースコードの管理をするときは「JIRA」の方が向いていると思います」と渡辺氏。
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「SHOTGUNの得意分野はアートアセットなどのコンテンツ制作管理ですので、アーティストに特化したツールといえます。また、チャットツールではありませんので、Slackなども適宜併用された方がよいでしょうし、電子メールの使用もゼロにはならないと思います。ただ、このツールを導入することで作業の遅延やデータの"先祖返り"などを防止することはできます」とセッションをしめくくりました。
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