初代『Fallout』開発者の1人であるティム・ケイン氏は、同作のリアルタイム化をマーケティング部門に求められていた開発秘話を自身のYouTubeチャンネルで公開しました。同氏はリアルタイム化を実現するためのアイディアはあるものの、絶対にやらないと断言しています。
『Diablo』のせいでリアルタイム化が要求された―当時を振り返りつつ今後も絶対にやらないと断言

Black Isle StudiosとInterplayが1997年に発売した『Fallout』は、核戦争後の放射能で汚染された危険な荒野へ旅立つRPGです。戦闘は移動や攻撃などの行動でアクションポイントを消費するターンベース形式で展開され、ターン毎の戦略性が問われるシビアな戦いが繰り広げられます。
ティム・ケイン氏は『Fallout』をリアルタイムにしたらどうなるかという質問に対して、1997年の発売当時も、2025年の現在でもするつもりはないと答えました。氏は、実は『Fallout』は当時、『Diablo』(1996年)の影響を受けたInterplayのマーケティング部門にアクションRPG的なリアルタイム戦闘へ変更するように要求されていたと明らかにし、必要な資金と時間について指摘することで最終的に諦めさせたとしました。
リアルタイムへの変更は絶対にしないと立場を明確にした同氏ですが、その上で、何らかの理由でリアルタイム戦闘の『Fallout』を作ることになった際のアイディアについては持っているとして、アクションポイントの廃止やクールダウンの実装、パークやUIの再設計、バランス調整など多岐にわたる内容を作り直す必要性について語っています。
『Fallout』はPC(Steam/Epic Gamesストア/GOG.com)向けに配信中です。