アクティビジョンは2007年にVivendi Gamesと統合、アクティビジョン・ブリザードとなりました(Vivendiは傘下にブリザードを保有していた)。その際の買収費用が70億ドル(約6300憶円)。しかし同社の社長兼CEOであるBobby Kotick氏は「700万ドル(6億3000万円)で買えるチャンスもあった」と振り返ります。Kotick氏は米国に拠点を持つDavidson & Associatesの幹部と1995年にディナーをともにした際、ブリザードを700万ドルで買収するという話を聞いたそうです。「その年のアクティビジョンの売上が6000万ドルだったかな。彼らは700万ドルをブリザードに払うというんだ。当時のブリザードは確かに『Warcraft』を持っていたけど、700万ドルなんてバカらしい、あり得ないと思ったね」ブリザードを買収したDavidson & Associatesはその後、複雑な変遷をたどりながら、Vivendi Gamesとなり、アクティビジョンと統合することになります。「ある日、Mike Morhaime(ブリザード創業者)に話したんだ。700万ドルで買えるチャンスもあったんだ、結局70億ドルになっちゃったけどね、って(笑)。彼もいずれ70億ドルになるかも、なんて待てるわけないようね、って」1995年にアクティビジョンがブリザードを買収していればゲーム業界は全く違う世界だったかもしれませんし、両者が世界一のパブリッシャーになる日も来なかったかもしれません。数奇な巡り合わせということでしょうか。
ソニーがKADOKAWAを買収協議中との報道―『エルデンリング』のフロム・ソフトウェアなど傘下企業にも注目、KADOKAWAは「当社として決定した事実はありません」とコメント 2024.11.19 Tue