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【予備情報】グリー株式会社(プレスリリース)
日本での登録ユーザー数が2,641万。米国・欧州などを含めたユーザー数が1.3億以上
※注1:1.3億人は、GREEが子会社化したOpenFeint社のユーザー数を合算した数です。
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今回は客観的な考察に加えて、私が実際にGREEのガチャに課金をしていたヘビーユーザーとしての経験も合わせて、お伝えしていければと考えております。なお、ガチャのご説明から始まり、ゲーミフィケーションで重要な部分について、 以下のような順序でお伝えしていきます。
・目標設定をどこにおいているか
・イベントでユーザーにどのように訴求しているか
・何をもって、可視化をしているか
・ユーザーが得られるフィードバックは何なのか
■1:ガチャとは何なのか?
みなさんは、今までおもちゃ屋、もしくはスーパー、デパートのおもちゃコーナーでガチャポンを遊んでみたことがありますか?100円を入れてダイヤル回すと、景品が入ったカプセルが出てきておもちゃが手に入るあのマシンです。
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今回、ご紹介するのは、そのガチャポンを「GREE」上に取り入れ、景品をデジタルアイテムとして付与する仕組みにしたもの通称:ガチャ(くじ)についてのお話になります。GREE運営のゲームでは、ハコニワ、モンプラ、踊り子クリノッぺ、探検ドリランド、海賊王国コロンブスと数多くのガチャがありますが、一番種類が豊富で歴史の長い(2007年7月からあります)「GREEの人アバターガチャ」についてお話をしていきます。
※人アバターに装飾出来るアイテム(以下:アバターアイテム)を手に入れるには、ショップでアイテムを購入するかガチャを回す必要があります。
【ガチャの種類】
アクセサリーガチャ(1 回100C:約10種コンプ)
プチガチャ(1回150C:6種コンプ)
企画系ガチャ(1回300C:約10〜13種コンプ)
ファイヤーガチャ(1回300C:約17種コンプ)
ストームガチャ(1 回500C:約21種コンプ)
※100C=100円
※分類であり単月で販売しているガチャと異なる場合があります。
大まかに、1回のガチャの金額が100円〜500円。1シリーズコンプリートに最低6種類、
最大で21種類ほどガチャで該当するアバターアイテム揃える必要があります。
実際のガチャのコンプ確率は「ガチャポン食玩の確率論」が参考になると思います。普通、冷静になって考えればアバターやデジタルアイテムに数百円〜数千円。。 もしくは数万円お金を使用することは、まず考えられないのですがガチャの仕組みに複数の要素を組み合わせることで、「あと、もう1回」とガチャを引いてしまう仕組みを作ることができます。
■2:ガチャに取り込まれているゲーミフィケーション要素
実施中のガチャは、アバターショップ内で確認することができます。今回は、8月初旬から実施中のガチャ「古の妖怪変化ガチャ」を例にご説明します。
■2-1:ガチャTOPでボーナス獲得条件提示(目標提示)
実施されているガチャのページでは、ガチャを回す前に対象のアバターアイテムを揃えたボーナスを提示しています。
この「古の妖怪変化ガチャ」の場合は、ガチャをした景品、「一目連」と 「煙々羅」を揃えると、特別な背景画像がもらえることを提示しています。
※尚、ストームガチャ(1回500C)では、フルコンプがボーナス引き換え条件です。
■2-2:期間限定のボーナス付与条件(イベント)
実施されているガチャのシリーズの内容に左右されますが、この「古の妖怪変化ガチャ」の場合、ガチャが公開されている期間は8月の上旬〜9月30日16:00になっています。
先程ご説明したボーナスを獲得するためには、9月30日16:00までに集まればいいのではなく、もう1つの期間設定である8月19日18:00までに、引き換え対象のアバターアイテムをすべて獲得してから「全てそろった」を選択する必要があります。
つまり、ただアバターアイテムが欲しい人は9月30日まで好きなペース、好きな回数ガチャを回せばよく、収集欲の高いヘビーユーザーにはもう1つレベルの高い目標として8月19日の引き換え期限を提示しています。
■3:期待値を上げるスロット(進行状況の可視化)
ガチャに1回挑戦するごとに1リールずつ回転が止まっていく仕組みで、絵柄が揃う(2ペアでも可)ことでチャンスモードに突入します。
チャンスモード中にガチャを回すことでポイントを獲得、ゲージが徐々に貯まっていき、ゲージがMAXになるとガチャを1回無料で挑戦することができます。
このスロットの仕組みの上手なところは
・3回ガチャに挑戦しないとチャンスモードにならない。
・ゲージが貯ままるとガチャに1回無料できるので、貯めるほど途中で辞めにくくなる。
このスロットとゲージを組み合わせたことで、ガチャを回すたび、進行状況がスロットとゲージで可視化され、「あと1回でチャンスモードになるかも」、、「あと1回やればガチャが1回無料なるのに!」 ユーザーはこのような、「あと少しなのに」というような「おあずけ感」を体験します。※実経験です。
■4:ガチャのコンプリート(収集過程を可視化)
ガチャに挑戦して収集した場合は、集めたアバターアイテムはコレクションシートで可視化されいつでも確認することができます。1シリーズコンプに必要なアバターアイテムを、コレクションシートで確認 することで、あと何個コレクションシートに埋めればいいのか、ユーザーは自己目標を作りコンプリートを目指してガチャに挑戦します。
■5:コンプリートボーナス(フィードバック)
期間限定のボーナス付与条件(イベント)でも触れましたが、ガチャを回して、引き換え可能期間8月19日18:00までに、付与条件の対象になっているアバターアイテムを保有した状態で「全てそろった」を選択して、ユーザーはコンプリートボーナスの「京の妖怪通り」の背景を獲得することができます。
ライトユーザーは、目的のアバターアイテムを数種類集めることで、満足しますがヘビーユーザーになると「特別なアイテム」により「アバターの見た目で差別化ができる」ことがより重要な意味を持ちます。
■GREEガチャ:ゲーミフィケーション要素まとめ
■目標要素:
必要収集アバターアイテム数をガチャで手に入れる。コンプリートボーナスを獲得する。
■イベント要素:
販売期間と、コンプリート獲得可能期間の2段構え(ライトユーザーからヘビーユーザーまで)
■可視化要素:
ガチャで獲得したアバターアイテムの確認、きせかえによるアバターの変化。スロットでゲージが貯まる。
■フィードバック要素:
達成するとコンプリートボーナスが貰える。ゲージを貯めると、1回無料でガチャができる。
ガチャ1つであっても、ユーザーに買ってもらうための工夫が随所に組み込まれていることが ご理解いただけたのではないでしょうか?
それでは、次回の記事でまたお会いしましょう!
■著者紹介
深田浩嗣(ふかだこうじ)
株式会社ゆめみ(代表取締役 社長)。1976年京都生まれ。京都大学大学院情報学研究科在学中2000年1月に株式会社ゆめみを設立。高い技術力を駆使し、モバイルEC、メール配信、大規模CRMの開発やソーシャルゲームプロバイダなど「モバイルを戦略的に使うためのコンシェルジュ」として、モバイルインターネットサービスの企画・開発・運営を手がける。ゲーミフィケーションの詳細はコチラ。公式ブログほか、Twitterはコチラ。facebookはコチラです。