冒頭で紹介されたのは『CRIWARE for Smartphone F2P パッケージ』と銘打たれた課金システム。いわゆる「基本プレイ無料」なアプリ向けの契約です。初期費用は1タイトルあたり35万円で、月額許諾料はリリース後最大3か月まで無料。4か月目以降はiOS/Android両対応で40万円・片方で30万円で、サービス終了は許諾料支払いが終了するほか、最低契約期間はありません。料金には技術サポートも含まれています。こうした課金形態は、F2Pモデルのマネタイズを反映したもので、スタートアップ直後の厳しい懐事情を考慮しているといえるでしょう。
引き続き、提供されるCRIWAREの具体的な紹介です。まず、「ADX2 for スマートフォン」。ゲーム開発においてサウンドはまずサイズ圧縮やCPU負荷、音質が重視されます。次に枝分かれし、ファイル単位で再生・コントロールし純粋にコーデックとして使うパターンと、ADX2のオーサリングツールを使って機能をフルに使うパターンです。
今外せないインディー界隈向けについては、「ADX2 LE」を用意。個人・インディーズ向けサウンドミドルウェアで、登録すら不要なワインクリックダウンロードの無償ソフトです。サウンドオーサリングツール「CRI Atom Craft」(機能制限なし)とUnityPRO用プラグインが同梱されています。商用利用は一部制限があるものの可。ADX2評価や、プロトタイプ作成も推奨していました。
セッション後半では、ほかのツールにも触れられました。『ファイルマジックPRO for スマートフォン』はCRIによるファイル圧縮・展開ウェアのスマホ版です。ファイルを追加するアップデートとの相性がよく、いわく「ネットをあまり意識せずに実装できる」。マルチバインドと呼ばれる機能でデータを一元化することでデータのやりとりをわかりやすくしまいた。ただし、Unityとは相性がやや悪く、アセットバンドルファイルの取り扱いについては注意を要するとのことです。
『Sofdec2 for スマートフォン』は、「テクスチャに動画を貼る」ツール。シームレスループや連結再生といった基本的な部分はおさえつつ、Unityでも利用でき、NGUI/EZ GUIプラグイン上での表示も可能です。デモとしては、インゲームのカットイン演出や、一本のムービーファイルをばらばらにした15パズルが紹介されていました。