スクウェア・エニックスは、同社が開発・運営するMMORPG『ファイナルファンタジー XIV』で、11月17日と11月19日に北米/欧州データセンターにあるゲームサーバ群がDDoS攻撃を受けていたと発表しました。DDoS攻撃とは、多数のコンピューターから標的となるサーバー等に大量の通信を行い、サーバー負荷を極端に高めるという攻撃。サーバーに非常に高い負荷が発生するため、プレイ中にサーバーから切断されたり、ログインしづらくなる他、最悪の場合はサービスの一時停止など、重大な影響を与えてしまいます。今回のDDoS攻撃は北米/欧州データセンター配下のワールドに影響を与えるというもので、日本データセンター配下のワールドは攻撃を受けていません。スクウェア・エニックスは、この攻撃による情報の流出などは一切発生しないとの声明を発表しています。また、既にDDoS攻撃により発生したログイン障害の復旧を発表しており、事態は一応の収束を得ています。今年に入ってからも増加傾向にあるゲームサーバーへのDDoS攻撃。4月にはBlizzardが欧州地域を対象にしたDDoS攻撃の被害にあったり、6月にはSEGAのオンラインゲーム『ファンタシースターオンライン2』が継続的なDDoS攻撃を受け、一時サービスが停止するなど猛威を振るっています。また、8月に発生した「Lizard Squad」によるPlayStation Networkを含めた多数のゲームへの同時DDoS攻撃は記憶に新しく、最近でも『World of Warcraft』の最新拡張パックのリリース時にDDoS攻撃が行われ、サーバーへ接続しづらくなるという状況が発生していました。Symantecのレポートによると、昨年最大だったDDoS攻撃は300Gbpsで、今年確認されたDDoS攻撃には既に400Gbps規模のものが行われていると報告。普通のサーバーでは一溜まりもないレベルの攻撃で、対処には困難を極めます。上記、最大規模の攻撃は稀ですが、他の規模の攻撃でもゲームを含むオンラインサービスに影響を与えてしまうのは事実。大半のDDoS攻撃はセキュリティの甘いPCを踏み台にして行われており、PCユーザーひとりひとりが、しっかりとした知識を持ってセキュリティ対策を行っていくことが大切です。
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