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モーションキャプチャスーツを着た女性パフォーマーがDA PUMPの「USA」に合わせて踊り、その動きのデータがPCにリアルタイムで取り込まれていく――そんなデモで始まったのが、12月4日から7日まで、東京国際フォーラムで開催された「シーグラフアジア2018 東京」のXsensのセッション「新世代センシング・テクノロジーの開発と応用領域」です。大規模な設備のないところでもモーションキャプチャができる、というところが大きなポイントとなっています。
磁力が強いところでも大丈夫! ワイヤレスで記録するモーションキャプチャ―システム
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モーションキャプチャ―システム「Xsens MVN」は17の慣性センサーを使ってフルボディキャプチャを行うものです。大きな特徴としてはフルワイヤレスなので、キャプチャする場所を選ばないことと、磁気の影響を受けないことが挙げられます。
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また、ソフトウェアの改良により、パフォーマーの高さがきっちりと撮れること――例を挙げればトランポリンなどでの大ジャンプなどの動きなどがキャプチャ可能になりました。また動きのドリフトが少ないことなども特筆すべきポイントです。さらに、キャプチャしたモーションデータは後処理が不要で、すぐに組み込めるところも利点となっています。
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システムは2種類あり、サンプリングレート60Hz、フルワイヤレスの軽量版となる「MVN Awinda」。そしてバッテリー、センサーが付いたフルボディスーツにより、フレームレート240Hzを実現した「MVN Link」となっています。
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追加のソリューションとして「MANUS VR」というグローブを併用することで指の動きも一緒に撮ることができます。
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セガが手掛けるリアルタイムキャプチャーを活かしたシステム「DL-EDGE」
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永松正チーフプロデューサー
セガサミーグループでは2011年に第2世代のMVNを導入し、SDKを用いた独自開発をスタート。3か月後には2台目を導入して本格的なソフトウェア開発を開始しました。そうしたなかで開発されたのが「DL-EDGE」で、主にライブエンタメで使用するための技術となります。
使用例としてはヨーロッパ企画の舞台「前田建設ファンタジー営業部」「TOKYO HEAD ~トウキョウヘッド~」、ヤオヨロズが手掛けた“生アニメ”「みならいディーバ」、アトラクション「ポケモンEXPOジム」(大阪、現在は営業終了)のキャラクターインタラクションなどが挙げられます。
YouTube:https://youtu.be/8jxXcQ_BHP4
「みならいディーバ」はリアルタイムモーションキャプチャーを使った生放送のアニメで、現在のVTuberの先駆けだったと永松氏は当時を振り返ります。なお2017年には同様に「DL-EDGE」を使用した生放送アニメ「直感×アルゴリズム」が放映されました(1期のみ、現在放映中の2期はスタッフ・システムを一新)。
セガグループ内での使用例としては、2016年に開催された「セガフェス」での『「リアルタイムモーションキャプチャー」体験コーナー ~桐生一馬を動かしてみよう!!~』や、東京ゲームショウ2018で開催された『Readyyy!』のインタラクティブ撮影スポットがあるとのこと。
https://www.inside-games.jp/article/2018/09/21/117536.html
なお、『Readyyy!』ではUnityが使用していますが、Unreal Engine 4に対応する「DL-EDGE」も開発中とのこと。実際にUE4を使用しているアーケードゲーム『HOUSE OF THE DEAD ~SCARLET DAWN~』のアセットを使ったデモ映像も会場で流されました。現在はα版として開発が進められています。
処理結果は非常に良好で、階段の上り下りなどがスムーズに取れること。また動きの激しい体感ゲームに乗ってのキャプチャもできる(実際に『スペースハリアー』や『アフターバーナー』などに乗ってキャプチャした映像が流されました)のも驚きです。Unity/UE4対応に伴い、永松氏は「V8エンジンだったものがV10エンジンを積んでパワーアップ」と車に例え、新バージョンの名称を「DL-EDGE VX(ブイテン)」と称することも発表されました。今後の展開に期待したいところです。
「Xsens」は日本ではゼロシーセブンが国内総代理店となっています。