グリーは第3四半期の業績発表に合わせて田中良和社長と天野雄介コーポレート本部長が出席して決算説明会を開催しました。同社がプラットフォームをオープン化したのは期初の2010年6月。遠い昔、と思えるような激動の9ヶ月でした。会員数は30〜50万人が毎月増加するペースを維持、3月末では2506万人となりました。GREEで提供されるソーシャルゲームは800タイトルを突破。これらを提供するパートナー向けのサポートを拡充しています。まずは東日本大震災の影響ですが、田中社長によれば殆ど影響はなかったようです。被災地では1週間程度アクティビティの低下が見られたものの、回復したとのこと。テレビCMや新規タイトルリリースを自粛しましたが、これによる大きな影響はなかったとのこと。義援金を募集する特別アバターを販売し、グリーからの1億円を含めて約3億円を日本赤十字に寄付したそうです。このように、ソーシャルで多くの人が協力して何かを実現する、ということについて田中氏は可能性を強く感じたようで、ゲーム以外の展開も考えていきたいと話していました。今年は夏にかけて電力が不足することが考えられますが、田中社長はデータセンターの分散を図る考えを示しました。オフィスについては六本木ヒルズは自家発電が備えられているため影響はないとしていました。四半期の有料課金収入は139億円。広告収益は24億円ですから、収益の大半は課金から得られたことになります。田中社長は内訳について、約2割がパートナーによるものと説明。レベニューシェアでパートナーに支払っている総額は四半期で約20億円になります。また、課金以外にも買収したアトランティスを通じて広告でも収益化をサポートします。今後の戦略として鍵になるのはやはりスマートフォンです。4月13日時点で国内最多の110タイトルを提供していて、積極的にテレビCMでも訴求を図っています。天野氏は「スマホの市場におけるシェアは現在は10%だが今年は20%になる」と予測を披露。収益への貢献は現段階ではまだまだですが、将来的には可能性が大きいとしました。また田中社長は、スマートフォンが凄い勢いで伸びていると説明。ARPUもモバイルと大差ないそうです。海外ではTencentやmig33など提携を進める一方、OpenFeintを買収したことで主要地域では自社展開ができる素地が整いました。既にお伝えしているようにOpenFeintのJason Citron CEOを執行役員に迎え、グリー全体のグローバル戦略をOpenFeintと密接な形で実現していこうとしています。配布された資料はIRサイトから閲覧できます。
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