GDC会場で「Game Developer's Choice Awards」と共に発表される「Independent Games Festival(IGF)」。前者が大手パブリッシャーから発売されるAAA級タイトルなのに対して、後者は世界最大級のインディゲームを対象としたグランプリです。その最終ノミネート作品が発表されました。受賞式は、GDC3日目の3月7日(水)に行われますインディゲームは独立系ディベロッパーが制作・販売を行っているゲームで、いわゆる同人ゲームと異なり、当初から商業販売を見越しているか、またはすでに販売されている点が特徴です。玩具業界(家庭用ゲーム)やレジャー業界(業務用ゲーム)を中心に発展してきた国内と異なり、欧米では1990年代後半までPCゲーム市場が大きく、まずPCプラットフォーム上でプロトタイプを開発してパブリッシャーに売り込み、家庭用ゲーム向けに発売するといった商習慣も多く見られました。またリーマンショック以降は大手スタジオのリストラが進む一方で、スマートフォンやソーシャルゲーム、SteamやXBLAなどのデジタル流通が拡大しし、大手から独立したスタートアップ企業がインディゲームを開発する流れが急速に加速しています。クオリティも非常に高く、AAA級ゲームの保守化が進む一方で、いまやゲーム産業のイノベーションを牽引しているのは、実はインディゲームであるという見方もできるほどです。昨年は日本でも話題になった「マインクラフト」が、Independent Games FestivalだけでなくGame Developer's Choice Awardsにも食い込み、全部で5冠の栄誉に輝くなど大旋風を巻き起こしました。一方で今年のノミネート作品をみると、比較的均等に作品が散らばっているようですね。その中でも一人称ゴーストゲームという異色作「Dear Esther」が4部門にノミネートされており、頭一つ抜け出ています。僕もデモ版やフリーソフトを中心に遊んでみましたが、ゲーム史上最弱と言われる主人公が活躍するアクションゲーム「スペランカー」をモチーフとしたに違いない「Spelunky」が目を引きました。SFCテイストあふれるアクションゲームで、日本の同人ゲームからブレイクした「洞窟物語」(Cave Story)のフォロアーというところでしょうか。他にブラウザで遊べるFlashベースのミニゴルフゲーム「Wonderputt」や、どこか80年代ナムコテイストなアクションパズル「ASYNC Corp.」などがおもしろく感じられました。いま、一番勢いのあるゲームがずらりと揃っていますので、ぜひチェックしてみてください。また余談ですが、Windowsベースのゲームには、XBLAで配信予定のタイトルも結構あるんですよね。「マインクラフト」と並んで人気を集めた「LIMBO」がこのパターンでした。インディゲームの取り込みにXBLAが熱心な様子が感じられます。■2012 Independent Games Festival FinalistsSeumas McNally Grand Prize・Dear Esther・FEZ・Frozen Synapse・Johann Sebastian Joust・SpelunkyExcellence In Visual Art・Botanicula・Dear Esther・Lume・Mirage・WonderputtTechnical Excellence・Antichamber・Fez・Prom Week・Realm of the Mad God・Spelunky Excellence In Design・Atom Zombie Smasher・English Country Tune・Frozen Synapse・Gunpoint・SpelunkyExcellence in Audio・Botanicula・Dear Esther・Pugs Luv Beats・To the Moon・Waking MarsBest Mobile Game・ASYNC Corp.・Beat Sneak Bandit・Faraway・Ridiculous Fishing・Waking MarsNuovo Award Finalists・At a Distance・Dear Esther・Fingle・GIRP・Johann Sebastian Joust・Proteus・Storyteller・WAY
第25回「IGF Awards」受賞作品が発表!日本産、手作りゲーム風ADV『RPGタイム!~ライトの伝説~』が最優秀ビジュアルアート賞を受賞 2023.3.23 Thu かつて棺桶工場だったナイトクラブに潜入して昔の同僚を救出す…
政府によるゲーム産業への支援の現状とゲーム開発の未来。文化庁や経済産業省が支援するプログラムの運営キーマンたちと若手クリエイターの本音 2025.2.4 Tue 政府支援によってゲーム開発を行う今後について、業界のキーマ…
一つ一つのイベント出展が大きなチャンスに繋がっていく...インディー開発者、譽田潔氏の「ゲーム開発未経験からBitSummit Award大賞を獲得するまでの道のり」【Indie Developers Conference 2024】 2024.12.12 Thu