YouTubeは、短尺の動画共有プラットフォームであるYouTube Shortsを通じて、短編コンテンツのクリエイターへのアプローチを強化している。
The New York Timesによると、Shortsに新しく直接収益化オプションを追加し、クリエイターが純粋にコンテンツを作成することで報酬を得ることができるようにする計画を進めていると、内部会議の音声で明らかになったという。先週木曜日に行われたYouTubeの全体会議の音声によると、Google傘下の会社は、より多くのビデオクリエイターがプラットフォームから収入を得られるようにするため、パートナープログラムの参入障壁を下げることを計画しているそうだ。
YouTubeは、クリエイターたちのホームとしての役割を守り、コンテンツクリエイターが同社の動画サービスで収入を得る機会を増やすと発表する見込み。競合となるTikTokへの対抗策といえる。
2020年にTikTokを追う形でYouTube内にサービスを開始したShortsは現在月間15億人の YouTubeユーザーに視聴されており、大きな成長を遂げている。これらを考慮すると、クリエイターがコンテンツを投稿し、コンテンツから収益を上げていくには、YouTubeは他プラットフォームと比べて優位性があると考えられる。
Social Media Todayによると、動画の長さが短いShortsに広告を実装できるような5秒程度の短尺広告を増やすために、現在通常のYouTube動画に5~10個連続での広告配信をテストしているのではないかと推測している。YouTubeの到来のルールでは、クリエイターは、動画の視聴時間が4,000時間以上で1,000人の加入者を持っている場合にのみ、利益を得ることができた。これらの条件は、一般的に総視聴時間が少ないShortsには当てはまらない可能性があるが、登録者数のハードルを下げれば、代わりにより多くの初期段階のクリエイターがShortsで存在感を示すことができるようになると思われる。
YouTubeの親会社であるGoogleは、規制当局からの監視の目が厳しくなっていることから、非競争的行為で告発されるなどの、一部の製品分野でのGoogleの優位性に懸念を示している。
一方、同社は、中小企業や一般の人々にもたらす経済的利益をアピールしてきた。YouTubeは、2021年に米国経済に250億ドル貢献し、42万5000人のフルタイム雇用を創出、さらに中小企業を持つYouTubeクリエイターの85%が会社を拡大するのを支援したと述べている。
情報源によると、同社はクリエイターに対し、広告料の45%を支払う予定だという。YouTubeのクリエイターは従来、動画の前や途中に再生される広告から収益の55%を受け取っていた。
また、動画内BGMはこれまで、音楽の著作権者に収益が渡っていたが、今後はTikTokのように人気のある曲を動画内で使えるようにし、クリエイターが動画から収益を得ることができるようにする予定であるとも伝えている。