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サイバーエージェントは、「Unity」向けオーディオ管理・再生パッケージ「Audio Conductor」を、9月13日よりオープンソースソフトウェア(OSS)として公開したと発表しました。
サイバーエージェントによると、「Audio Conductor」は同社ゲーム・エンターテイメント事業部の更なる開発効率化施策の一環として作られたパッケージで、「Unity」のオーディオ機能をより便利に扱うためのシステム。同パッケージのOSSとしての公開は、ゲーム業界への貢献を目的に行ったとのことです。
「Audio Conductor」ダウンロードページ:https://github.com/CyberAgentGameEntertainment/AudioConductor
サイバーエージェント、「Unity」向けオーディオ管理・再生パッケージ「Audio Conductor」をオープンソースとして公開
「Audio Conductor」は、「Unity」のオーディオ機能をより便利に扱うためのシステムです。本システムではオーディオクリップとそれを再生する際の音量やピッチ、ループの有無やフェードイン/アウトの時間などのパラメータをトラックという単位で一元管理できます。トラックを複数まとめたものをキュー、キューを複数まとめたものをキューシートという単位で管理します。キャラクターごとやシーンごとにキューシートを定義することで、オーディオクリップを用途別に管理できるようになり、エンジニア以外の開発メンバーでも直感的にキューシートの編集が行えるよう、専用GUIウィンドウを提供しています。
当社のゲーム・エンターテイメント事業部では、数多くのプロジェクトで「Unity」を用いた開発を行っており、その中で、より開発を効率化するための施策の一環として、本パッケージ「Audio Conductor」を開発しました。そしてこのたび、OSSによる業界への貢献を目的に、本パッケージもOSSとして公開します。
「Audio Conductor」の特徴
オーディオクリップとその再生時パラメータの一元管理
トラックという単位でオーディオクリップとそれを再生する際のパラメータを一元管理することができます。同一のオーディオクリップでも再生場面ごとにパラメータを定義して再生することも可能です。GUIエディタ
キューとトラックの入れ子構造を一覧で表示/編集できるツリービュー、選択中のキューやトラックを編集するインスペクタといったエンジニア以外であっても直感的にキューシートの編集を行うことが可能なGUIエディタを提供しています。カテゴリ管理
トラックをまとめたキューには利用者が自由に定義できるカテゴリを割り当てることができます。例えばBGM、SE、ボイスといったカテゴリを定義して割り当てることで管理が容易になります。カテゴリにはオーディオミキサーグループを紐付けることができるため、ランタイムでは「SEだけ音量を小さくする」「ボイス再生時はBGMをダッキングする」といった制御も可能となっています。同時再生数の制御
キュー、キューシート、カテゴリには同時再生数とその制御タイプ(優先度順/先着順)を設定することができます。