
2023年12月17日、インディーゲーム開発者を対象としたカンファレンス「Indie Developers Conference 2023」が開催されました。本稿ではそのセッションレポートをお届けします。
PLAYISMがインディーゲーム契約トラブルの主要素となる3つの要因を解説
PLAYISMはアクティブゲーミングメディアが運営するインディーゲームパブリッシングブランドで、直近の12年間でのべ300以上のタイトルを販売した実績を持っています。
同ブランドの水谷俊次氏が登壇したセッション「インディーゲーム開発者が知っておくべき契約の落とし穴」では、個人~小規模インディーゲーム開発者(開発チーム)がパブリッシャーと契約を結ぶ際にトラブルとなりうる3つのポイントが紹介されました。
契約トラブルの元1:そもそも契約書が存在ない
「自分が把握しているかぎりでは、トラブルの半分くらいは契約書がないことが原因」と水谷氏。契約書を用意しない理由は「友人同士なので必要ないと考えた」というものが多いそうです。
水谷氏は、手がけたインディーゲームが大きな成功を収めた際の可能性に言及し、「友情は一生続くとはかぎらないし、大きなお金が絡めばなおさらです。友人だからこそ、きちんと契約を結びましょう」とコメント。
法的には口頭でも契約は成立しますが、対立や意見の食い違いが発生した際に“言った・言わない”の水掛け論になってしまうため、文書での合意がない場合は契約していないものと考える/文書で合意を取れないなら契約しないべきであるとしました。

契約トラブルの元2:契約書をよく読んでいなかった
契約書による合意はかわしたものの、文面をよく読んでいなかったばかりに後からトラブルになってしまうケースもよく見られるそうです。
水谷氏は「インディーゲームは自分自身のビジネスです」と強調し、弁護士や税理士、会計士などに依頼するのはいいが、全員がゲームビジネスに明るいとはかぎらないので契約書は自分でもよく読むべきであるとしました。
