新作『ブレイクマイケース』で増収も、colyの今期黒字化に暗雲―決算発表から読み解く収益構造の課題【ゲーム企業の決算を読む】 | GameBusiness.jp

新作『ブレイクマイケース』で増収も、colyの今期黒字化に暗雲―決算発表から読み解く収益構造の課題【ゲーム企業の決算を読む】

colyの今期黒字化に暗雲が漂ってきました。

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新作『ブレイクマイケース』で増収も、colyの今期黒字化に暗雲―決算発表から読み解く収益構造の課題【ゲーム企業の決算を読む】
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2024年5月9日に新作ゲーム『ブレイクマイケース』をリリースした、colyの今期黒字化に暗雲が漂ってきました。

2025年1月期第2四半期累計(2024年2月1日~2024年7月31日)の売上高は、前年同期間比34.4%増の27億3,600万円と大幅な増収で折り返しました。しかし、6億7,000万円の営業損失(前年同期間は6億8,500万円の営業損失)を出しています。

決算を発表した9月13日に通期業績予想を出し、今期の売上を前期比28.4%増の65億円としました。しかし、営業利益や経常利益、純利益は非開示。

待望の新作をリリースして一定の人気は獲得しているものの収益構造は依然として厳しく、悲観的な雰囲気が漂っています。

新作のリリースで売上高に占める広告宣伝比率は15%近くまで上昇

colyは2021年2月に上場した会社。公募価格4,130円に対して初値は2倍の8,450円という、成長が期待されての好スタートを切りました。それも当然で、上場する直前の2021年1月期の営業利益率は32.7%。ゲーム会社の中でも高収益体質の会社でした。

初値の時価総額は448億1,800万円。現在の時価総額は上場時の15%ほどにまで縮小して、68億4,000万円となりました。colyは今期の売上高を65億円とする予想を出しましたが、これは売上高が過去最高となった2022年1月期の65億1,900万円とほぼ同じ水準。それにも関わらず株価はほとんど反応していません。

収益構造がかつてと異なっており、黒字化の見込みがないことを市場が織り込んでいるように見えます。

決算短信より筆者作成(2025年1月期の営業利益予想は非開示)

『ブレイクマイケース』はリリースから2日後に100万ユーザーを突破しました。

このタイトルはcolyの看板ゲームである『スタンドマイヒーローズ』の世界を多角的に展開したもの。先行体験ベータ版では、魅力的なキャラクターやオリジナル楽曲、パズルのゲーム性に対して高評価を得ており、リリース後の評判も悪くはありません。

colyは2Q単体(2024年4月1日~2024年7月31日)で、『ブレイクマイケース』の売上高が7億円以上だったと発表しています。

しかし、収益面に目を凝らすと厳しい現実が見えてきます。


《不破聡》

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