
アメリカのモバイルゲーム会社であるScopelyが、大規模ゲームスタジオ(ゲームIP)のM&Aに積極的な姿勢を見せていることがわかりました。海外メディアのVarietyが報じています。
Savvy Gamesの資金と『Monopoly Go!』の大ヒットで次なるステージへ
こうした姿勢の背景には、同社が2023年4月にサウジアラビアの公共投資基金で支援されるSavvy Games Groupに買収されたこと、潤沢な資金源を持つ同グループがM&Aのために380億(約5兆6,000万円)ドルもの資金を確保したこと、そしてScopely自身が同月(2023年4月)にリリースした『Monopoly Go!』が、2024年夏までに30億ドル(約4,400億円)超の収益を上げていることが挙げられます。
『Monopoly Go!』の収益の大きさはすさまじく、Scopelyにライセンスを供与しているハズブロのCEO・Chris Cocks氏も自社の決算説明会で「(『Monopoly Go!』は)ブロックバスター映画(興行的に大きな成功を収める映画)級の利益を上げ続けている」と語っています。
Scopelyが求めるのは「利益を出し続ける」フランチャイズ
Scopelyは『Monopoly Go!』のように規模が大きく、そして利益を継続的に出せる“常緑のフランチャイズ”を求めているようです。
2024年9月26日に行われた「Variety Entertainment & Technology Summit」には同社のCROであるTim O'Brien氏が登壇し、2025年に少なくとも1件の大型M&Aが実現する可能性があると示唆しました。
同氏は過去6年で9件の大型取引を実現させてScopelyの収益を大幅に引き上げた立役者で、「世界最大のゲーム会社になるという戦略を達成するための準備が整い、出発する時がきた」、「規模拡大のためのパートナーシップを求めている企業にとって、私たちは適切な存在となれます」とも語っています。