GDCのエキスポ会場の中で、日系メーカーの中で最も存在感があったのがシリコンスタジオかもしれません。同社はグラフィック関連のミドルウェアに強みを持つメーカーで、シェーディングやポストエフェクトに特化した「DAIKOKU」「EBISU」を中心に展開してきました。GDCに先だっての発表では、傘下のマッチロックが開発してきた「ブレンドマジック」を「BISHAMON」と改称、これらのミドルウェアを「The Seven Lucky Gods」(七福神)とブランド化して広げていくとしていました。GDCは3年振りの出展ということですが、海外向けの販売も強化していきたいという意向のようです。会場では既存のミドルウェア以外にも、今後ラインナップに加わる事になる、シェーイダーを作成する新ツールも参考出展されていました。グラフィカルなノードを接続していくだけで直感的な操作の組み合わせでシェイダーが作成できます。従来、シェーダーは複雑な計算式で起こす必要があり、プログラマの手に頼らざるを得ませんでした。この製品では、慣れればほんの数分で複雑なシェーダーを起こすことができます。デザイナーに作業が移ることで開発効率の向上も期待できそうです。同社の寺田社長によれば「名称はまだ未定」とのこと。また、会場ではモーションポートレート社が開発する「モーションポートレート」も展示されていました。これは一枚の静止画からアニメーションする顔素材を作るというもので、会場に置かれたブースで写真撮影をして、自分の写真を「モーションポートレート」で自在に動かせるようになって、特に注目を集めていました。その他、同社の開発した『3Dドットヒーローズ』(発売:フロムソフトウェア)の展示なども行われていました。北米ではアトラスUSAから5月発売予定ですが、こちらでも知名度は高いようです。
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