英国国防相は新作ゲームにおかんむりのようです。英国国防相であるLiam Fox氏は、新作FPS(一人称シューティング)『メダル オブ オナー』を発売中止にすべきとの見解を明らかにしました。『メダル オブ オナー』は同名シリーズの最新作で、初めて現代戦をフィーチャー。特殊部隊の兵士としてアフガニスタンへ赴き、タリバンと戦います。対戦ではタリバン側の兵士としてプレイすることが可能ですが、現在進行形の問題だけに批判が続出。英国軍とタリバン兵が戦っている画像が公開されたことから、Fox国防相は「タリバンの行為を再現することが許されると考えられたことに衝撃を覚える。タリバンのために子供たちは父を、妻は夫を失っている」と発言。英国内のゲームショップに『メダル オブ オナー』を取り扱わないように要請しています。EA(エレクトロニック・アーツ)は「発売されるゲームでは英国軍は重要な役割を占めておらず、プレイヤーは英国の兵士を殺せません」「多くのポピュラーなビデオゲームは、プレイヤーがナチスやテロリストを含む敵のアイデンティティを持つことを許しています。『メダル オブ オナー』のマルチプレイヤーモードではプレイヤーが米国兵士とタリバンのアイデンティティを持っているのです」と反論しましたが、Fox国防相は先の発言を取り消さなかったとのこと。英国の文化・メディア・スポーツ省はFox国防相の発言を個人的なものであるとしながらも「一部の人々がゲームの主題を見て不快になることは理解する」とコメント。ただし、発売中止を支持するのではなく、British Board of Film Classification(BBFC:全英映像等級審査機構)の18歳以上のレーティングで販売されるべきであるとの見解を明らかにしています。EAのFrank Gibeau氏は今年初めに現在進行形の問題をゲームで取り扱うことが「プロジェクトにおける大きなリスク」であり、「現役兵士からアドバイスを受けることで思慮深いアプローチを行っている」と語っています。10月12日(日本語版は10月14日)の発売日まであとわずか。国防相まで巻き込んだ騒動はどういった形で決着がつくのでしょうか?
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