「モバゲータウン」を運営するディー・エヌ・エーは、総額4億ドルでiOSを中心にスマートフォン向けにゲームを提供するng:moco:)を買収すると昨日発表しました。ngmocoを率いるのはニール・ヤング。エレクトロニック・アーツで『Medal of Honor』や『Command & Conquer』など同社を代表するタイトルを指揮してきた人物です。ゲーム業界の巨人EAから、ようやくApp Storeかオープンしようという時期に、iPhone向けゲームを専門とする小さなベンチャーを立ち上げるというのは大きな話題となりました。それが2008年7月。約2年後に同社はディー・エヌ・エーが買収する事とになりました。当然、このニュースは日本のみならず、世界中で大きな話題となっています。Gamasutraでは当事者であるニール・ヤング氏へのインタビューを公開しています。ngmocoはiPhone向けのゲームとして『We Rule』『We City』『God Finger』『Roland』といったゲームを提供してきました。当初はダウンロード課金としていましたが、昨年の夏から基本無料+アイテム課金という形に会社全体のビジネスモデルを変更しました。それにより収入は劇的に改善したそうです。そしてもう一つ、ngmocoの特色となるビジネスとして「Plus+ Network」があります。これは外部のゲーム開発者にも解放されているソーシャルゲームネットワークで、iPhoneのアプリ開発者はPlus+のSDKをゲームに導入することで、簡単にソーシャル機能(対戦、ランキング、友達リスト、招待、メッセージ)といった機能を追加できます。競合もありますが、Plus+もngmocoという強力な親の影響もあり普及を進めてきました。この二つにより、ngmocoのビジネスモデルはゲームを長く遊ばせることになります。購入時に99セントを得るよりは、長くゲームを遊んでもらって盛り上がった時に都度課金をするというモデルです。ニール・ヤング氏がディー・エヌ・エーの南場智子CEOと出会ったのは1年半ほど前だそうです。ngmocoは日本のソーシャルゲームやモバイルのトレンドをかなり研究していたようです。「最初は欧米におけるディー・エヌ・エーになろうという戦略でした。しかしそうであればディー・エヌ・エーの協力はあるべきで、そこからパートナーシップの模索が始まりました。買収の話が動き始めたのは年初からです。私たちは彼らの事を良く知ってますし、企業家精神を持った素晴らしいチームであることも理解しています」具体的なパートナーシップについては「単に我々のタイトルをモバゲーに投入するというものではない」とします。「世界中のデベロッパーに対して、あらゆるマーケットに投入するためのフレームワークやプラットフォームを構築するのが目的です」。昨日のプレスリリースによれば、同社が開発しているソーシャルゲーム開発エンジンをiOSやAndroidのみでなく、モバゲーオープンプラットフォームにも対応させ、世界中のデベロッパーが1つのゲームをiOS、Android、モバゲーのそれぞれに容易に提供できるようにするということです。「日本のデベロッパーは容易に欧米の市場に、欧米のデベロッパーは容易にモバゲープラットフォーム、何億人ものユーザーへのアクセスを容易にする、それをユニークな方法で実現するのが我々のパートナーシップです」今回の買収の目的は明白にプラットフォームであり、モバゲータウンで構築されたエコシステムを、世界で、そしてスマートフォンで実現するためのものです。既にディー・エヌ・エーが持っていた資産、OpenFeintやMiniNationなどとの整合性がどのように取られるかというまだ見えない点もありますが、世界で通用するプラットフォーム構築に向けて非常に意味のある一歩ではないでしょうか。
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