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ユービーアイソフトおよびImmutableは、現地時間11月9日に提携したことを発表しました。
Web3の可能性を引き出す
ImmutableはWeb3ゲーミングプラットフォームを運用する企業で、同社の発表によるとこの度の提携は、Web3の可能性を引き出して新たなゲーム体験を創出するためとされています。
ユービーアイソフトのStrategic Innovation Lab副所長であり同社のブロックチェーンイニシアチブ代表でもあるNicolas Pouard氏は「提携に興奮しており、その流動性を本格的なゲームにもたらすことが楽しみです。プレイヤーは体験の楽しさに集中すれば良いだけになるのです」と述べています。
一度はトーンダウンしていたユービーアイソフトのNFT
NFTとは「非代替性トークン(Non-Fungible Token)」の略称であり、代替不可能なデジタル資産のことです。ゲーム業界においてはマイクロソフトのXbox部門トップであるフィル・スペンサー氏が「搾取性を感じる」とコメント、Valveのゲイブ・ニューウェル氏が「怪しすぎる」とするなど否定的な反応が目立つ一方で、Epic Gamesのティム・スウィーニー氏は同社ストアでは「ウェルカム」と語り、テイクツーのストラウス・ゼルニック氏は「NFTは本物」とするなど肯定的な意見も見られました。
ユービーアイソフトにおいては「ラビッツ」をNFTゲーム『ザ・サンドボックス』に登場させたり、『ゴーストリコン ブレイクポイント』にプレイアブルなNFT「Ubisoft Quartz」を導入するなど積極的な姿勢でした。そうした姿勢に対してユーザーから否定的な反響があったことにも「ゲーマーはまだ理解してない」とするなど、強硬ともいえる態度が2022年1月頃には見られていました。
しかしユーザーからの反発は想定以上であったのか、2022年9月には同社CEOがNFTへの取り組みは「研究中」で、「ユーザーに本当の利益を提供できるものができた時にお知らせするでしょう」と述べるなど、当面の間積極的な導入は控えるような様子が見られました。
そうした経緯の後で同社は2023年5月にスマートコレクティブルとして、『アサシン クリード』シリーズのキャラクターフィギュアとセットになったNFTを発表していましたが、この度の提携で上記の「本当の利益を提供できるものができた時」も近くなるのかもしれません。