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KADOKAWAは2月4日の取締役会において、サイバーエージェントとソニーを割当予定先とする第三者割当による新株式の発行について決議したと発表しました。これにより約100億円を調達します。
KADOKAWAは世界市場における重要性が極めて高まってきているゲーム分野でのIP開発・展開力の強化を最重要課題の一つとしており、サイバーエージェント及びソニー両社との関係強化を図る目的があるとしています。今回調達した約100億円は新規IPの創出・開発・取得に50億円、既存IP活用の最大化に50億円を使用するとのことで、支払予定時期は2021年3月から2023年3月までの2年間です。
新規IPの創出・開発・取得については、著作権者との交渉による出版権の獲得、アニメ・映画・ゲーム等の製作委員会への出資、出版社やアニメ制作会社、ゲーム会社等の海外を含めたコンテンツホルダー自体の買収が想定されており、一案件あたり1億円未満から10億円を超える規模になる可能性があるとしています。また、既存IP活用の最大化については、既にKADOKAWAが保有しているIPの価値をゲーム領域を中心とするマルチメディア展開や、グローバル展開に充てる予定とのことです。グローバル展開では、それらを更に英語圏・中国語圏等の言語人口の多い地域を主要なターゲットとして地理的に拡げていく展開を想定し、複数の案件を並行させながら一案件あたり1億円未満から10億円を超える規模になる可能性があるとしています。