「にじさんじ」のANYCOLORは好業績継続だが「EN」は不調―国内回帰鮮明も成長性はあるのか【ゲーム企業の決算を読む】 | GameBusiness.jp

「にじさんじ」のANYCOLORは好業績継続だが「EN」は不調―国内回帰鮮明も成長性はあるのか【ゲーム企業の決算を読む】

ANYCOLORは、国内事業に注力する姿勢を強めました。好調を維持する同社ですが、方針転換は成長を阻害する要因にもなりかねません。

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「にじさんじ」のANYCOLORは好業績継続だが「EN」は不調―国内回帰鮮明も成長性はあるのか【ゲーム企業の決算を読む】
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VTuber事務所「にじさんじ」を運営するANYCOLORが好業績を維持しています。

2024年4月期(2023年5月1日~2024年4月30日)は3割近い増収、3割超の営業増益で着地しました。2025年4月期は2割の増収と営業増益を予想しています。

6月12日に発表した決算説明において、これまでとは明らかに異なる箇所がありました。「NIJISANJI EN」の扱いです。2024年4月期第3四半期(2024年3月15日発表)までは「にじさんじ」と「NIJISANJI EN」の売上推移を切り分けて両社の成長率をそれぞれ開示していました。それが合算値に変わっています。

ANYCOLORは、国内事業に注力する姿勢を強めました。好調を維持する同社ですが、方針転換は成長を阻害する要因にもなりかねません。

業績は堅調も海外事業は2割超の減収

2024年4月期の売上高は前期比26.3%増の319億9,500万円、営業利益は同31.4%増の123億6,100万円でした。営業利益率は38.6%。依然として高水準を維持しています。「ホロライブ」のカバーは2024年3月期の営業利益率が18.4%でした。

カバーは大規模イベントと物販の組み合わせが奏功して高利益率体質になってはきているものの、ANYCOLORとの差は開いています。

決算短信より筆者作成

さて、ANYCOLORは2024年3月期の期首に、売上高を前期比30.2%増の330億円、営業利益を同34.9%増の127億円と予想していました。この数字は3月14日に発表した第3四半期の決算時も維持していましたが、結果としては売上高と営業利益が予想をそれぞれ3%下回ったことになります。

2023年3月期までは度重なる上方修正で市場を沸かせていましたが、現在はそれほどの勢いがあるわけではありません。経営陣はこれを予測精度が上がったと表現しています。


《不破聡》

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