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海外メディアのVarietyが、Amazon Gamesのバイスプレジデントを務めるクリストフ・ハルトマン(Christoph Hartmann)氏への独占インタビューを公開しました。
ハルトマン氏はテイクツー・インタラクティブの子会社である2Kの社長 兼 共同創業者という経歴を持ち、2018年にAmazon Gamesへ入社しました。そこから6年を経て、今年の9月に新作MMORPG『Throne and Liberty』を、翌10月にはサービス中のMMORPG『New World』の大型拡張版となる『New World:Aeternum』のPC / PC5 / Xbox Series X|S版のリリースを控えています。
Amazonと同じくゲーム事業に力を入れるNetflixがモバイルタイトルに注力する中、Amazon GamesはなぜモバイルではなくPC/コンソールのAAAタイトルに力を入れているのか、と問われると、ハルトマン氏は以下のように回答しました。
理由は大きく分けて2つあります。まず、モバイルゲームはここ2、3年で新たなゲームや大ヒットするゲームがほとんど見られませんでした。プレイヤーたちが(それより前からある)ゲームに非常の多くの時間とお金を費やしているからです。彼らをそれらの大ヒット作から離れさせることは非常に難しいことで、モバイルゲーム市場はコンソール市場よりもはるかに「わずかな勝者がすべてを手にする」世界です。
また、モバイルゲームは基本プレイ無料であることからプレイヤーに「新作を少しだけ遊んだら、それまで遊んでいたゲームに戻る」という動きも起きやすいのです。
世界的に成長しているモバイルゲーム市場ですが、Amazon Gamesは新規タイトルが成功するのは非常に難しいと分析し、PC/コンソールに商機を見出したようです。
加えて、ハルトマン氏がテイクツー、RockStar Games、2Kと大手ゲーム企業を渡り歩く中でモバイルゲームに関わったことがない、という個人的な理由もあると語りました。
また、PC/コンソール市場での販売戦略について、『グランド・セフト・オート VI(GTA6)』のような大作との競合を避ける考えはあるかと問われたハルトマン氏。『GTA』シリーズは同氏も過去にマーケティングに携わった「愛してやまない存在」であるとしながら、
MMOはまったく異なるジャンルのゲームです。特に『New World』はコンソールゲームとしては非常にユニークなタイトルですので、(『GTA6』を)敬遠する理由もありません。
おそらく誰もが『GTA6』を買うでしょうし、それに値するゲームとなっているでしょう。しかし、他のゲームがまったく買われないということにはなりません。とはいえ、2025年10月にリリースするよりは、2026年1月ごろにずらした方がいいかもしれませんね。
と語りました。
インタビューの原文・および全文はVarietyで確認できます。