
生成AIによるトータルリーガルソリューション「Lexis+ AI」を提供するレクシスネクシスは、メディア向けラウンドテーブルを実施してコロプラによる国内初の導入事例を紹介しました。
生成AIの課題を解消したリーガルソリューション「Lexis+ AI」
まずは、レクシスネクシス・ジャパンの代表取締役社長であるパスカル・ロズィエ氏によるリーガルAIの現状が紹介されました。
2023年のリーガルAIのグローバル市場規模は12.1億米ドルでした。リーガルリサーチ、ドキュメントの要約・ドラフト、契約書の作成・分析などの自動化需要が年々高まっており、2030年には市場規模が38.9億米ドルに達すると予測されています。

同社の調査によると法律事務所やグローバル企業の法務部は大量の文書やデータの作成・管理に追われており、なんらかの訴訟や取引に携わる弁護士は、1週間の労働時間のうち35%以上を調査や執筆に費やしているとしました。
こうした業務を効率化し、その分のクリエイティブに時間を費やせるようにするのがリーガルAIです。しかし、大手法律事務所の上級弁護士たちに調査したところ、90%が今後5年間で生成AIへの投資を増やすと回答したのに対し、生成AIを信頼できると答えたのはわずか25%でした。


理由としては、(AIソリューションによる)回答の正確性を担保する引用根拠が欠如している場合が多いこと、ハルシネーション(しばしばAIが行う、もっともらしい間違いのこと)を回避できないことなどが挙げられます。
そのような課題を解決し、2024年3月に欧米に向けてリリースされたリーガルAIツールが「Lexis+ AI」です。


各国の法律に対応したリーガルリサーチ、文書などの要約・分析、ドラフトの作成などを対話形式(文章入力)で行えるのが大きな特徴です。また、クライアントが本ソリューションで入力したテキスト情報からは一切学習を行わず、レクシスネクシスによる2,000人以上の技術者や法律専門家たちが継続的にAIモデルのチューニングを実施します。


回答には根拠となる文書や法律、判例などへのリンクが常に挿入されるようになっており、前述したハルシネーションの発生も回避しています。
国内初となるコロプラの導入事例
日本国内では、コロプラが2024年5月に「Lexis+ AI」を採用しており、ラウンドテーブルでは国内初となる導入事例が紹介されました。