シンキングデータはゲームに特化したビッグデータ分析プラットフォームを提供する会社で、2022年に日本に参入しました。
中核のプロダクトである「Thinking Engine」は世界で900以上のゲームメーカーで採用され、5,000アプリ以上をカバーする規模にまで成長しています。7月4日に開催されたゲーム・アプリ業界向けのツール&ミドルウェア総合ビジネスイベント「GTMF 2023(Game Tools & Middleware Forum)」で、製品の現状についてシンキングデータの土川真幸氏が「WonderPlanet・ThinkingDataが語る、ゲーム向けのビッグデータ分析基盤の構築事例」と題して講演しました。
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ゲームビジネスが成熟する中で、よりユーザー体験を向上させていくため、データを把握し、打ち手を検討していくことは当たり前の世界となりました。一方で、データを収集するための基盤作りが困難であることや、データを分析する人と施策に責任を持つ人が分かれるため時間がかかることなど、ゲーム会社においてデータを活用するためにはまだ課題が多いのも実情です。
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ゲームのプレイデータのような膨大なデータを扱うには強固なデータ基盤を構築する必要があります。独自で構築しようとすると、ETLツール、ストレージ、クエリエンジン、BIツールなど個別に提供されているソリューションを組み合わせて構築するのが常套手段です。ただ、様々なツールを複雑に組み合わせるのは構築自体の難易度が高く、改修やメンテナンスにもコストがかかります。
これを一つのソリューションで解決しようとするのが「Thinking Engine」です。構築の手間が省け、かつ、よく使われる分析モデルがあらかじめ搭載され、SQL不要で高速にデータ分析ができるため、データ分析に特別な担当者を置く必要がなく、ゲームプランナーなど施策に責任を持つ人が直接データに触る事を可能にします。
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講演の後半では『クラッシュフィーバー』『アリスフィクション』などスマホゲームで複数のヒット作を持つワンダープラネットの執行役員 VPoEの開哲一氏が「Thinking Engine」を採用した背景について語りました。