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2024年9月12日、GLOEは2024年10月期の通期連結業績予想を下方修正すると発表しました。併せて、役員報酬の減額も実施する方針を明らかにしています。
修正後の業績予想では、売上高を当初の26億円から22億7000万円へと3億3000万円下方修正しています。営業利益は1億5000万円から0円へ、経常利益は1億5000万円から300万円の経常損失へ、親会社株主に帰属する当期純利益は9500万円から3100万円の純損失へとそれぞれ下方修正されました。
修正内容
(百万円)
売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に | 1株当たり | |
---|---|---|---|---|---|
前回発表予想(A) | 2,600 | 150 | 150 | 95 | 34円82銭 |
今回修正予想(B) | 2,270 | 0 | △3 | △31 | △11円34銭 |
増減額(B-A) | △330 | △150 | △153 | △126 | |
増減率(%) | △12.7% | ― | ― | ― | |
前期実績 | 2,264 | 14 | 1 | △5 | △2円11銭 |
GLOEによると、eスポーツ市場では国際オリンピック委員会が新たなeスポーツ大会を設立するなどの動きが見られる一方、国内ゲーム会社では新作タイトルの開発見直しなどの動きがあるとしています。
同社は営業体制の整備・強化や海外顧客へのアプローチ強化を進めた結果、海外顧客からの新規受注が増加するなど一定の成果を上げたとのこと。しかし、クライアントワークサービスにおいて受注までのリードタイムが長引き、下期の受注額が目標を下回ったと報告しています。
またブランドプロデュースサービスでは、インフルエンサーを起用したイベント開催の増加によりキャスティングの売上高は増加したものの、クライアントワークサービスの不足分を埋めるには至らなかったとしています。
同社は業績予想の下方修正を受け、経営責任を明確にするため、役員報酬の減額も実施します。代表取締役は月額報酬の20%、取締役(社外取締役を除く)は10%を、2024年9月から10月までの2ヶ月間減額するとしています。
今回の業績予想修正により、GLOEの2024年10月期の業績見通しは厳しいものとなりました。eスポーツ市場の動向や国内ゲーム業界の状況、同社の営業戦略の成果などが、今後の業績回復のカギを握ることになりそうです。