
コーエーテクモホールディングスの2025年3月期第2四半期累計(2024年4月1日~2024年9月30日)は、1割の減収でした。
期初の予想は4.3%の減収。それを大きく上回る2桁減での折り返しとなっており、今年3月にリリースした大作『Rise of the Ronin』で苦戦している様子が浮かび上がります。一方、同期間の営業利益は2割の減益。予想は4割の営業減益でした。
減収幅が大きかったにも関わらず減益幅を圧縮できたのは、外注費などのコストカットを利かせているため。しかし、コーエーは開発の手を緩める姿勢を見せておらず、コストと開発方針の間で中期的に苦心する姿も見え隠れしています。
アトリエシリーズ最新作のヒットにも期待が高まる
2025年3月期第2四半期累計の売上高は前年同期間比11.4%増の351億9,700万円、営業利益は同23.1%減の106億5,100万円でした。通期の売上高は前期比6.4%増の900億円、営業利益は同5.3%増の300億円を予想しています。通期は増収営業増益を計画。上半期の進捗率は売上高が39.1%、営業利益が35.5%でした。
進捗が弱含んでいるように見えますが、コーエーは予想の修正を行っていません。

※決算短信より筆者作成
前期(2024年3月期)は期初に売上高を950億円、営業利益を375億円と予想しており、上半期の進捗率は売上高が39.1%、営業利益が35.5%。この期は通期の売上高が予想比11.0%減の845億8,400万円、営業利益は同24.0%減の284億9,400万円で着地をしています。
前期に引き続いて厳しい戦いを強いられています。
なお、コーエーが2024年3月期の通期業績予想の下方修正を発表したのが2024年4月15日。同年3月22日にリリースした『Rise of the Ronin』に一縷の望みをかけた様子が伝わります。
今期のビッグタイトルは2025年1月17日に発売する『真・三國無双 ORIGINS』。人気シリーズの最新作です。