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ゲームの運営に特化した事業を展開するマイネットの復調が鮮明になってきました。
今期は通期の営業利益を3億6,000万円と予想をしていますが、第3四半期の時点ですでに2,500万円ほど上回って通過しています。マイネットは2022年12月期に営業赤字となり、2023年に退職勧奨を行って34名を削減。合理化を急いでいました。
前期は黒字化を達成しており、今期は計画を上回る大幅な増益にも期待がかかります。増収に向けた基盤整備が整いました。
経営体制を一新してからの見事な業績回復
マイネットは2018年12月期に絶頂期を迎えました。2017年12月期に9タイトルを仕入れて運営を開始。売上高が前期の1.8倍に急増。2018年12月期は更に1タイトルを獲得。1.5%の増収となって売上高は過去最高を更新します。
しかし、そこから2023年12月期まで5期連続の減収となりました。しかし、今期は一転して1割の増収、営業利益は前期の2.1倍を予想しているのです。
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※決算短信より筆者作成
マイネットはゲームの運営特化型事業の停滞感から抜け出すため、新規事業への投資を加速します。その一つがスポーツ事業で、2021年9月にはB.LEAGUEに属する滋賀レイクスターズの株式75%を取得。しかし、2023年3月には早くも譲渡しており、経営は混乱の色合いを呈します。
2023年3月の株主総会で、経営体制を一新。それまでは創業者の上原仁氏と岩城農氏の共同代表体制で経営していましたが、岩城農氏を代表取締役社長とし、意志決定の集中化を図ったのです。
上原仁氏はNTTに入社後、マイネットを創業しました。岩城農氏はセガで社長室戦略企画開発室長などとして活躍した人物。2012年にセガのオンラインゲーム、ソーシャルゲームなどを手がけるセガネットワークスを設立し、事業本部長に就任しました。
岩城農氏はゲーム会社の経営戦略とソーシャルゲーム・モバイルゲーム業界に精通しています。
上原仁氏は日本初のソーシャルニュースサイト「ニューシング」を運営するなど、起業家精神が強く、新規事業立ち上げへの意識が高いのかもしれません。一方、岩城農氏はマイネットの経営体制を一新した翌月には人員削減の合理化の意志決定をするなど、経営合理化を含む経営戦略に強みを持っているように見えます。