
モバイル市場のデータ分析を行うSensor Towerは、2023年1月~7月までのモバイルシミュレーションゲーム市場に関するインサイトを発表しました。同期間のモバイルシミュレーションゲームのIAP(アプリ内課金)収益は27億ドルに迫り、コロナ禍でIAP収益が過去最高となった2021年には見劣りするものの、2022年と同等のペースとなっています。
IAP収益を支えるアメリカ市場

新型コロナウイルスの影響を受けた2020年、モバイルシミュレーションゲームのダウンロード数とIAP収益は大幅に増加し、過去最高の49億ドルに達しました。また、ダウンロード数は前年比73%増の69億回を記録しています。

IAP収益は2022年にはわずかに下落しましたが、依然として45億ドルに迫る収益を上げています。2023年1月から7月までの収益は27億ドルに迫り、2019年同期比で72%成長しました。

モバイルシミュレーションゲームのIAP収益において、最大の市場となっているのはアメリカです。2023年1月から7月までの期間において、アメリカ市場はモバイルシミュレーションゲームの総収益の43%を占めました。他の地域では、ヨーロッパ23%、日本8%、韓国4%と続いています。

また、モバイルシミュレーションゲームの中でも、タイクーン(経営シミュレーション)/クラフトのサブカテゴリが最大のIAP収益を上げています。2023年1月から7月までの期間で、このサブカテゴリの世界収益は13億ドルを突破。モバイルシミュレーションゲームの総収益の50%を占めました。

『Roblox』が依然として大人気
2023年1月から7月までのモバイルシミュレーションゲーム収益ランキングでは、『Roblox』が継続してトップとなっており、その収益は7億ドルに迫りました。また、Century Gamesの『Family Farm Adventure』と『Frozen City』の2タイトルが収益ランキングTop10に入りました。

韓国のモバイルハイパーカジュアルゲームパブリッシャーSupercentの新作ゲーム『Burger Please!』は、2023年1月から7月までのダウンロード数が4,000万回を突破し、同期間でダウンロード数が最も成長したモバイルシミュレーションゲームとなりました。

Century Gamesの『Frozen City』は、2022年12月のリリース以降、世界収益が4,400万ドルを突破しました。また広告投入強化に伴い、2022年12月から2023年4月までの期間中、『Frozen City』の広告ダウンロード数シェアは42%から58%に増え、ダウンロード数全体の52%近くになりました。
レポートの詳細情報はSensor Towerウェブサイトに掲載されています。