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2024年7月18日、アプリの計測・分析ツールを提供するAdjustは、アプリマーケティングに関するカンファレンス「Adjust Ignite Tokyo 2024」を開催しました。
本稿では、Adjustの池田合良氏(Director of Technical Account Management, APAC)と東濃衛氏(Expert Solutions Consulting)による「Adjustプロダクトの足跡と新たな挑戦~ベテラン社員2人が語るPC・コンソールゲームの計測機能と次世代のインクリメンタリティテスト機能~」のレポートをお届けします。
FDLの代替となるプロダクトも準備中
世界に16のグローバル拠点を持つAdjustはドイツのベルリンに本社を構えており、64の国籍・25の使用言語が用いられています。
登壇した両氏はこれまでのプロダクトを振り返り、池田氏はProtect(不正防止ツール)が思い出深いとコメント。「不正を検知してアトリビューションとして計測するソリューションは業界初の試みだったので反響が大きかった」と振り返りました。
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東濃氏は、2020年のAutomate(入札管理機能)に言及しました。Automateは、Adjustの管理画面上で広告媒体と連携して他の媒体とパフォーマンスを比較しながら入札や単価を自動でチューニングできるソリューションです。東濃氏は、Adjustのプロダクトの設計思想は「マーケターの業務効率を改善し、空いた時間をプランニングに使ってもらう」ことにあるとし、Automateはそれを強く体現したもののひとつであるとしました。
これからの同社を象徴するプロダクトのひとつとしては、ディープリンク機能が挙げられました。GoogleのFirebase Dynamic Linksのサービス終了を受けて、その代替機能となるべく改善が進められているとのことです。
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さらに、現在提供中のソリューションの中から「PC & コンソール計測機能」と「インクリメンタリティ機能」が紹介されました。
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複数プラットフォーム間のROASが分かるPC & コンソール計測機能
「PC & コンソール計測機能」はその名の通り、モバイルの領域を越えてPCゲームやコンソールゲームの流入元を計測・分析するソリューションです。
昨今のコロナ禍によるステイホーム需要でゲーマーのゲームプレイスタイルが変化し、自宅の大きなモニターでゲームをする人が増えたことを背景に、日本市場のリクエストを受けて開発されという本機能。SDKを必要としないサーバー間セッション計測(S2S計測)を採用しており、クライアントのゲームサーバーからAdjustのサーバーに直接データを送ることで広告クリックから得られたエンゲージメント情報やマッチングした流入元情報などを計測・分析します。