アメリカのクレーンゲームブームを受けてラウンドワンの業績が急伸【ゲーム企業の決算を読む】 | GameBusiness.jp

アメリカのクレーンゲームブームを受けてラウンドワンの業績が急伸【ゲーム企業の決算を読む】

ボウリング場やアミューズメント施設を運営するラウンドワンの業績が絶好調です。

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ボウリング場やアミューズメント施設を運営するラウンドワンの業績が絶好調です。

2024年3月期(2023年4月1日~2024年3月31日)は二桁増収でしたが、2025年3月期(2024年4月1日~2025年3月31日)も7.6%の増収を見込んでいます。業績の伸長に一役買っているのが、プライズゲームを中心としたアミューズメント施設。特にアメリカが好調で、売上高は国内を上回っています。

背景にはアメリカでのプライズゲームブームがあり、円安で外貨を獲得できるという追い風も吹いています。アメリカのアミューズメント施設運営はGENDAも強化中。両社は日本のキャラクターグッズを強みに変え、出店攻勢を強めようとしています。


アメリカのアミューズメント売上は計画を10億円上振れ

ラウンドワンの2025年3月期第2四半期累計(2024年4月1日~2024年9月30日)の売上高は、前年同期間比12.0%増の860億3,100万円、営業利益は同24.2%増の130億900万円でした。通期の売上高は前期比7.6%増の1,713億1,000万円、営業利益は同6.2%増の257億円を予想しています。

上半期時点の進捗率は売上高が50.2%で、営業利益が50.6%。前期は進捗率は売上高、営業利益ともに50%を下回っていました。今期は順調に通過していると言えるでしょう。

決算短信より筆者作成

ラウンドワンといえばボウリング場というイメージがありますが、売上比率は今や2割以下。全体の6割はアミューズメント施設で稼いでいます。ゲームセンターとしての性格が強くなりました。

決算説明資料より筆者作成

2025年3月期上半期におけるアミューズメント事業の売上高は前年同期間比11.3%増の515億2,000万円。上半期は500億5,000万円を計画していましたが、15億円近く上振れています。計画の上振れに貢献しているのが、アメリカのアミューズメント事業。上半期の実績は257億3,000万円で、計画を10億円上回りました。日本は251億8,000万円。アミューズメント事業の売上高は、アメリカが日本を上回っています。

ラウンドワンのアメリカ1号店は2010年にオープン。2024年9月末時点で52店舗を展開しています。今期は57店舗への増店を計画中。国内の下半期における新規出店は3店舗。アメリカへの出店を強めているのです。

ラウンドワンが出店するのは郊外のモールが中心。アメリカではコロナ禍によるECの活性化や、インフレで低価格の大型店(コストコ、ウォルマートなど)が人気になったことで、郊外の百貨店・ショッピングモールは集客に苦戦しています。ラウンドワンは撤退した空きテナントを活用しているのです。

特に現在はアミューズメント施設の中でもミニクレーンゲーム機を強化中。2024年9月末に約500台の導入を終えていますが、年末までに1,200台~1,300台、さらに2025年7月末までにこれを4,000台まで増やす計画を立てています。

ホロライブとのコラボキャンペーンで既存店の売上は16%アップ

実はアメリカが好調となっている背景の一つに、課金システムがあります。

日本は100円玉を入れるというのが一般的ですが、アメリカはクレジットカードで50ドル、100ドルなどとチャージをしてゲームをします。チャージ方式であれば、値上げを細かく行うことができるのです。


《不破聡》

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