ソニーのゲーム事業は見通しを上方修正、ただし「12本のライブサービスゲーム」計画は厳しい状況 | GameBusiness.jp

ソニーのゲーム事業は見通しを上方修正、ただし「12本のライブサービスゲーム」計画は厳しい状況

ソニーのゲーム&ネットワークサービス分野(以下、ゲーム事業)が好調です。

企業動向 業績
ソニーのゲーム事業は見通しを上方修正、ただし「12本のライブサービスゲーム」計画は厳しい状況
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ソニーのゲーム&ネットワークサービス分野(以下、ゲーム事業)が好調です。

2025年3月期第2四半期累計(2024年4月1日~2024年9月30日)の同事業は12%の増収、営業利益は2.8倍に跳ね上がりました。PlayStation 5の販売台数は減少しているものの、自社制作以外のソフトの販売が増加したほか、為替の影響が増収に貢献しています。

値上げによってハードウェアの収益性が改善。大幅な増益で上半期を折り返しました。

一方、『Concord』の早期サービス停止など、課題も見えています。


音楽はアニメ「マッシュル-MASHLE-」のテーマソングがヒット

2025年3月期上半期のソニーグループ全体の売上高は前年同期間比2.2%増の5兆9,172億円、営業利益は同42.3%増の7,342億円でした。特に好調な事業は3つ。ゲーム事業、音楽分野(以下、音楽事業)、イメージング&センシング・ソリューション分野(以下、半導体事業)です。

音楽事業は1割の増収増益、半導体事業は3割の増収で、営業利益は2倍となりました。

ソニーミュージックはYOASOBI、King Gnu、米津玄師、LiSAなどの人気アーティストを抱えています。ライブ活動が通常通りに行えるようになり、興行や物販の収入が増えたほか、ストリーミングサービスからの収入も増加。Creepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」が史上2番目の速さで累計5億回再生を突破するなど、ヒット曲にも恵まれています。

ソニーは伝説的なロックバンドであるピンク・フロイドやクイーンの楽曲権利を取得。マイケル・ジャクソンの楽曲カタログの半分の権利も買い取るなど、往年の名曲を強化しました。この動きに対して、ストリーミングサービスの視聴者層の年齢は上がっており、波及効果は大きなものになると説明しています。下半期の音楽事業にも期待できるでしょう。

半導体事業はモバイル機器向けイメージセンサーがメイン。特にAppleへの依存度が高いことで知られています。販売数量の増加が増収に寄与しています。

ただし、半導体事業は通期の売上予想を4%、営業利益を9%それぞれ引き下げました。モバイル機器向けの販売数量の減少によるもので、下半期の見通しを下方修正したものの、来期以降の計画に変化はないとしています。ソニーのApple依存を危惧する声は多く、2Qの決算説明会の質疑応答でもそれを懸念する質問が出ました。それに対して、代表執行役社長・十時裕樹氏は技術力を磨き、顧客に使ってもらえるよう努力を続けると回答しています。

ゲーム事業では上半期の好業績を受けて通期計画を上方修正

ソニーはゲーム事業の通期見通しを引き上げました。

売上高は8月に出した計画よりも4%高い4兆4,900億円、営業利益は11%高い3,550億円としています。


《不破聡》

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